歯列矯正中でも、旅行の計画を諦める必要は全くありません。しかし、自宅を離れて非日常の環境で過ごす旅行中は、普段以上に口腔ケアや装置の管理に気を配る必要があります。トラブルなく旅行を存分に楽しむために、事前に知っておくべき「できないこと(注意点)」をチェックしておきましょう。まず、旅行の準備段階で最も重要なのが、「矯正グッズを忘れることはできない」という点です。普段使っている歯ブラシ、タフトブラシ、歯間ブラシ、フロス、そして矯正用ワックスなどをまとめた「矯正ケアセット」を必ず作り、手荷物に入れておきましょう。特に、マウスピース矯正の方は、アライナーを外した際に保管する「専用ケース」と、アライナーをフィットさせるための「チューイー」は絶対に忘れてはいけません。万が一の紛失に備え、現在使用しているアライナーだけでなく、一つ前と一つ後のステージのものも持参すると、さらに安心です。次に、旅行中の食事ですが、「現地の珍しい硬い食べ物や粘着性の高いお菓子に、安易に手を出すことはできない」という自制心も必要です。旅先では気分が高揚し、つい気が緩みがちですが、そこで装置を破損させてしまっては、残りの旅行が台無しになってしまいます。現地の雰囲気を楽しみつつも、矯正中であることを忘れず、メニューを選ぶ冷静さを保ちましょう。また、「不衛生な環境で歯を磨かずに放置することはできない」という衛生観念も大切です。フライト中や、長距離移動のバスの中など、歯磨きがしにくい状況もあるでしょう。そんな時のために、マウスウォッシュや歯磨きシートを携帯しておくと便利です。少なくとも、水で口をしっかりゆすぐだけでも、何もしないよりはずっと良いでしょう。そして、これは「できること」ですが、もし旅行の予定が分かっているなら、出発前に一度、かかりつけの歯科医院で装置のチェックをしてもらうことをお勧めします。ワイヤーの端が伸びていないかなどを見てもらうだけで、旅行中のトラブルのリスクを減らすことができます。準備を万端にして、賢く対処すれば、矯正中でも旅行は最高の思い出になるはずです。
矯正治療中の旅行で注意すべきこととできないこと