歯列矯正を始めると、毎日の食事はもちろんのこと、友人や同僚との外食の機会にどう対応すれば良いか悩む方も多いのではないでしょうか。装置に食べ物が挟まったり、破損したりするリスクを考えると、外食が億劫になってしまうこともあるかもしれません。しかし、いくつかのポイントを押さえておけば、矯正中でも安心して外食を楽しむことができます。まず最も重要なのは、お店選びとメニュー選びです。硬いもの、粘着性の高いもの、繊維質が多くて挟まりやすいもの、そして着色しやすいものは避けるのが基本です。具体的には、ステーキのような塊肉よりも、ハンバーグや煮込み料理、魚のソテーなどが比較的食べやすいでしょう。和食であれば、豆腐料理や煮物、茶碗蒸し、うどんなども良い選択肢です。ただし、うどんのような麺類は、啜るときにワイヤーに引っかかることがあるため、短く切ってから口に運ぶなどの工夫が必要です。中華料理では、麻婆豆腐や卵料理、あんかけ系の料理などがおすすめです。イタリアンであれば、リゾットや柔らかく煮込まれたパスタ(細かく切ることを忘れずに)、ニョッキなどが比較的安全です。避けた方が無難なのは、骨付きの肉料理、おせんべいなどの硬いおつまみ、キャラメルソースがたっぷりかかったデザートなどです。また、カレーやミートソースのような色の濃い料理は、装置の着色が気になる場合は控えた方が良いかもしれません。食事の際には、一口の量を小さくし、ゆっくりとよく噛んで食べることを心がけましょう。奥歯で慎重に噛むことで、前歯のブラケットへの負担を減らすことができます。もし可能であれば、食後にすぐに歯を磨けるように、携帯用の歯ブラシセットを持参すると安心です。それが難しい場合でも、水で強くうがいをするだけでも、食べかすがある程度洗い流され、不快感を軽減できます。外食は気分転換にもなり、大切なコミュニケーションの場でもあります。矯正中だからといって全てを我慢するのではなく、賢くお店やメニューを選び、適切なケアを心がけることで、楽しい食事の時間を過ごしてください。
矯正中の外食も安心!メニュー選びと注意点