矯正中の不安!歯がグラグラするのは大丈夫?
歯列矯正を始めると、多くの方が治療途中で歯が少しグラグラと動揺するのを感じ、「もしかして歯が抜けてしまうのでは?」と不安に思われることがあります。しかし、この歯の動揺は、多くの場合、歯が計画通りに移動している証拠であり、正常な反応の一つです。歯は、矯正装置によって加えられる持続的な力により、歯を支える骨(歯槽骨)の中で少しずつ位置を変えていきます。この過程で、歯の周りの組織が一時的に緩むため、歯がわずかにグラグラするように感じられるのです。特に、歯が大きく動く時期や、ワイヤーを調整した直後などに感じやすい傾向があります。通常、この程度の動揺であれば、歯が正しい位置に収まり、周囲の骨が安定してくると自然に治まりますので、過度に心配する必要はありません。ただし、いくつかの注意点があります。もし歯のグラグラが非常に大きい、痛みを伴う、食事に支障が出るほど不安定、あるいは長期間にわたって改善しないといった場合は、何らかの問題が起きている可能性も考えられます。例えば、加わっている力が強すぎる、歯周病が進行している、あるいは歯の根に異常が生じているといったケースです。このような異常なサインを感じた場合は、自己判断せずに、速やかに担当の歯科医師に相談することが重要です。歯科医師は、レントゲン検査などを行い、原因を特定し、適切な処置を講じてくれます。矯正治療は長期にわたるため、不安なことや変化があれば、遠慮なく歯科医師や歯科衛生士に伝え、安心して治療を続けられるようにしましょう。