僕が歯列矯正を始めたいと思ったのは、中学1年生の夏でした。それまでは、自分の歯並びについて特に深く考えたことはありませんでした。でも、部活の友達と笑い合った写真を見たとき、自分の前歯が少しガタガタしているのが妙に気になったんです。それからというもの、鏡を見るたびに歯並びが目につくようになり、人前で大きく口を開けて笑うのをためらうようになりました。もともと引っ込み思案な性格ではなかったはずなのに、歯並びのせいで少し自信をなくしてしまったのかもしれません。親に相談すると、最初は「そんなに気にしなくても」という反応でしたが、僕が真剣に悩んでいることを理解してくれ、一緒に矯正歯科のカウンセリングに行くことになりました。先生の話を聞くと、僕の歯並びは見た目だけの問題ではなく、将来的に虫歯や歯周病になりやすいリスクもあるとのこと。また、中学生の時期は顎の成長もまだ少し残っていて、治療を進めやすいというメリットもあると教えてもらいました。矯正装置にはいくつかの種類があり、僕は少しでも目立ちにくいようにと、歯の裏側に装置をつける方法も検討しましたが、費用や清掃のしやすさなどを考えて、最終的には表側の白いブラケットとワイヤーの装置を選びました。治療が始まってすぐの頃は、装置の違和感や食事のしにくさ、そして何より歯が動く時の鈍い痛みに正直くじけそうになることもありました。でも、少しずつ歯が揃っていくのを見ると、「頑張ってよかった」と思えるようになりました。まだ治療は途中ですが、以前よりも自信を持って笑えるようになった気がします。歯列矯正は大変なこともあるけれど、僕にとっては自分を変えるための一歩だったと思っています。